2016年7月10日日曜日

ニセコクラシック2016

[天気]雨
[アクティビティ]レース ロードレース140km

今シーズンのターゲットレースと位置づけたニセコクラッシックです。
略してニセコラ。正しくはニセクラ。
みなさんはハセクラですか?

140キロメートルにも及ぶロングレースとなると初めてですね。


【前日】

  風の噂で北海道は新幹線で行けるようになったとのことであるが、飛行機が好きなので空路で。新幹線はセーフティーかもしれないが、退屈だ。
仙台空港で保安検査にアレがデカすぎて引っかかる。アレとはアーレンキーのことです。

アレ

雲の上

昼前には千歳空港に到着。
何食うかねー?
北海道といえばカニ入り味噌バターコーンラーメンだろうということになり、寿司屋(札幌)へ。

この旅で「スピン系寿司」(という言葉を北海道で学びました)ながらものすごくうまい。
仙台も海鮮がうまいと言われているが、比ではなかった。バンザイ。
同行のかっちゃんは札幌(および小樽)に住んでいたことがあるので安心です。

ネタが
でかい

寿司たらふく食ってたら時間がなくなってきて、二世古についてからもなんか受付会場がわからず時間がかかる。
車検があるということで自転車を組立ててたらもうギリギリ。ちなみに車検はなかった。

なんとかライダーズミーティング前に無事受付。
ライダーズミーティング後、しばぞーさんと遭遇。お久しぶりです。
北海道で会うことになるとはねぇ。不思議な感じでした。

その後宿へ移動して買い出しにいって晩ごはん。
宮城の自転車仲間のOK西さんの会社の福利厚生施設?に宿をとっていただきました。
いやぁ立派な施設だ。ありがとうございました。こんなところに泊まることは一生無いでしょう。

一人部屋です
ワインボトルみたいなシャンプー類が並んでいるお風呂に入って就寝。
天気予報では雨はふらないとのこと。
エントリーしてから勘が働いて、雨を想定して準備をしてきたので拍子抜けした。


【当日】

起床して外を見ると降ってるか、降ってないかみたいな感じ。
ギャバはやめて普通のジャージにゼッケンを付け替える。
補給食はたんまりもつ。
補給は大切だ、ということは頭はでは知っている。

今回ホイール関連は、(めずらしく)選定に時間をかけた。
前Racing5LG(ワイドリム)、後ろキシリウム2010。
タイヤはGP4000S2の23C。
チューブはミシュランのラテックス。
空気圧は8.5くらい(勘です)。高めで。
一見しょぼめではあるが、実績のある機材で走るのが一番。

落車して壊れてもいいかなー、ということも含んでの選択である。

先に書くと、この足回り機材で全く問題なかった。


招集所につくとちょっと肌寒いくらい。雨は降ってない。

年代クラス別に並ぶので爺は後ろの方。

なんやかんやしているうちにスタート。
パレード区間中はヒヤリハットが1回あった。
リアルスタート後するすると上がっていく。
5kmくらい?で先頭が見えた。
下りは速いなー。

一発目の小さい登りでさらに前に上がると、くまおさんの姿が。おおー心強い。
小さなアップダウンを越え集中して走っていると、後ろから低めの美声が。
しばぞーさんでした。自分の位置が悪くはないということを知る。

で、みんなが口を揃えて言う「すごい下り」。
70km以上でるらしい。レースだとスピード違反で捕まらないのかな?などとくだらないことを考えてる場合ではない。
ここはセーフティーを念頭に。
しばぞーさんのすぐ後ろを走る。彼はセーフティーだ。

すこし集団から遅れたが登りで追いつけるだろうと考えていた。

実際のところ、実は坂は大したことなかった。ホームコースの泉ヶ岳を2回下るような感じ。落ち着いていけば問題無い。
遅いが。

そうそう、気づけば雨が降り出していた。下りきる頃には靴下までびっしょり。雨用の靴下履いてきてよかったと思った。

登り返しで脚がしぶしぶになるもペース走で集団にジョイン。

ピーク(標高800mらしい)はよ来いと思いながら走る。

いよいよ道が峠っぽくなってくる。
登り口でTOYOのかっこいいフレームに乗っている方の後ろにつく。
ああ、強豪クライマーの☆野さんだ。
少し話しかけて、「ここからピークの登りですよ!」などと知ったかぶりをかます俺。

その後カツンとペースが上がった。
そんなに速くは上らないだろうと高をくくっていたが、は、はやい。

遅れてしまう。ここが1回目の頑張りポイントだったのだ。

霧が濃くて前が見えずどのくらい差があるのか不明。
距離も不明。
ただただ集中して上る。
いつのまにかパックができていた。
外人2人を含む数名。

一人COGSな方が落ちてきて合流。
その後北大生の一人が落ちてきて、5人パックになる。
くまおさんがいないな。

パックの中では自分がいちばん上れる感じか。
しかし外人1が積極的に前を牽く。会話から察したところどうやらトライアスリートのようだ。
地元TEAM NISEKOのジャージを着ている。
もう一人の外人2はほとんど前を牽かない。

勾配がきつくなるところで自分が前に行く感じで進む。
COGSな方、北大生も前にでる。

集団はどこだ。はやく追いつかなければ、しか考えていなかった。

しばらくするとMAVICカーが見えた!
COMカーも前後してきたりして集団の匂いが!
霧が薄まるところで集団の最後尾が見えた。

おそらく30秒くらいの差。
しかしなかなか追いつかない。
外人2人がいつのまにかいない。

KOMまで1kmの看板。
ここで集団が活性化したらしく離される。

そしてKOM通過。
前が全然見えない。
応援の方がいて、1分差と言っている。
ああ、開いている。

COGSの方が「下りで追いつかないとゲームオーバーですね」と話かけてきた。
ああ、この人まだやる気だなと思い嬉しくなる。
「行きましょう」とよくわからない返答する自分。具体策はない。

KOMを越えてもなんかしばらくダラダラ上ったり下ったりする。
北大生が「後ろ待ちましょうか?」と聞いてくる。
「外人に牽かせたいんですよねー」と。
なるほど。
「ではキープで」と応え、少しペースを落とす。

今思えばこれは判断ミスだった。
他力本願はよくない。後悔の元だ。

5人パックで下るも、あまり速くない。

相変わらず外人1は前を牽く。
彼は追いついた時に「一緒にがんばりましょー」と言ってくれた。
ナイスガイだ。

このピークからの下りでとんでもない雨。
下りのスピードと相まって雨粒が痛い。

目にもあたってくる。
学校のプールに入る前に目を洗うじゃないですか?あんな感じ。
いつもはレースではアイウェアはつけないのだが、たまたま今回はつけていたので助かった。

下りきって長い平坦へ。全然追いつけなかった。。。

集団からこぼれた何名かが合流。
そして、後ろから20人くらいの集団に追いつかれる。。。
思わず「あああー」と口から出た。

くまおさんもいる。お久しぶりです。

こうして第2グループが形成された。

俺的にはここは回して前を追いたい。
一緒に下った5人は同じ気持だったと思う。

合流した人たちの中でも前を追う気持ちがある人もいる。くまおさんもそうだ。

いつの間にか日本海にタッチして折り返し、しばらく走ると前方に山が見えてくる。

集団は前10人くらいが回して、後ろ10名ぐらいがいわゆる”タクティクスに優れた人たち”。
確かにここでがんばるとリザルトは悪くなるようなコースプロファイルか。
110km地点であらわれる三段坂の前では脚をためたほうがいいだろう。
そんなことはわかっている。

自分は(この時点では)脚に自信があったし、わざわざ北海道まで自分の狡猾さや立ち回りのうまさを試しにきているわけではない。
そんなことは日常の業務でやればいいんでねぇ?
まあ主義はひとそれぞれなんだけど。

ただひたすらにリザルトを追求するのも道といえば道か。

追いついた中に第三の外人がいて気性が荒い。
「まわせこのやろう」
と激をとばしている。
ここは大和魂をみせてやろうかと長めに牽いてみる。

「もっとショートアンドクイックだこのやろう」と言われた。。。

アイムソーリー(ハラキリのポーズ)

その後は、モアショート、アンドモアクイック、アンドモアこのやろう、回しましたよ。
きっと彼はいいやつだ。
もっとコミュニケーションしたいので来年までに日本語を勉強してきてほしい。
他力本願は英語でなんと言うんだっけ?

もう誰も前に出ない。登坂が近い。
この辺ではくまおさんが先頭固定。やるなおい。
ああ、そうかこの平坦はくまおさんにくっついてさっさと行けばよかったんだ。
大きな集団だから必ずしも速いとは限らない、ということを学んだ。
2つ目の後悔。

いよいよ三段坂。
COGSの方がよってきて「坂ですねー」と教えてくれる。
彼はピークからの下りでも私が道がわからないと言うとスーと前に出てくれた。
こういうちょっとしたことで人柄がわかる。いい自転車乗りに違いない。

「もうボロボロです」とのこと。
発破をかけるつもりで「まだまだ」と応えた。

今思えば彼は挨拶しに来てくれたんだ。
もう脚が本当に無かったんだ。
握手でもすればよかったな。

くまおさん、北大生、俺の順で三段坂の一発目を上り始める。
後ろは少し離れる。
アウターで上れる坂だ。
コースプロファイル上では丘のようなもんだ、と思っていた。
中盤あたりで脚にくる。やばいやつだわ。

くまおさんと北大生から遅れ始め、一度離れた集団からの数名にも抜かれる。

第二KOMで完全に千切れる。

心拍数を見ると160~165。しかし脚が終わっている。

補給食は羊羹半分とクリフバー半分ジェル1袋くらいしか食べていなかった。
補給が足りなかったか。。。
雨とはいえダブルボトルの水もまるまる1本残っている。
それらも含め、簡単な話、実力不足なんだろう。

限界を越え、苦しみながら残りを走る。
おそらく第2グループにいなかった人にもパスされる。

やっと三段目までたどり着くと後ろに人がいた。
地元北海道北広島市のチームRINDAの方。
そういえば平坦で積極的に前を牽いていたなー。
残り5kmくらいで「ありがとうございました、あとは牽きますんでついてください」とのこと。
どうやら意図せずに牽いてきたみたい。

もう1mも漕ぐのがきつい状況のなか(きっと彼も同じだったはず)こんなことを言ってくれるのかと涙が出る思いだった。
きっとRINDAというチームはいいチームなんだろうな。

そして下りが速くてかっこいい。自分も下りをもう少しかっこよく走れるように練習しようと思いましたよ。

ヘロヘロでゴール。
体が消耗しきっていて、すぐに宿に戻って風呂。
一緒に走った方々に挨拶もせずに失礼しました。

そのつもりは無かったんだけど、表彰式も見学してリザルトを見る。
青森のH田さんが年代別で優勝していた。強い。
UCIチャンピオンジャージいいなぁ。


【リザルト】
140km Men 45-49 age categories 7位
140km OPEN Men 60位
TIME 4:15

うーん、こんなもんだろうという気持ちもあり、悔しさもある。

今年はこのレースをターゲットにいろいろ準備してきた。
結果は思ったよりも良くなかった。
リザルトどうのこうのではなく、勝負どころの三段坂での失速。
後半の脚には密かに自信があったのだが、完膚なきまでに砕かれた。
反面、ロングレースでもそこそこ走れるという自信もついた。
(とはいえクラストップの某店長からは15分も遅れているが。。。)

実はこのレースに参加するのは1回こっきりというつもりでいた。
私には(いろいろな)コスト的に少しトゥーマッチなレースだと思ったから。
無理をしてレースに参加するのはよくないと考えているので。

来年参加するかどうかは白紙ながら、あそこはああ走ればいいとか、失敗だったとか、日々考えてしまう自分がいる。
今年は去年よりも参加人数が増えてレベルが上がったという噂だが、来年はもっと高くなるのではないかと思っている。
チャレンジのしがいがある。

そしてこんなすばらしいコースのレースは他に類を見ないのではないか。
晴れていれば景観もすばらしそうだ。

来年のことは来年考えよう。


【次の日】

延泊して札幌を自転車で走りました。
レースの日とは打って変わって晴天。気温も湿度も低く、すばらしいサイクリング日和。
大倉山って市街地にあるんだ。

あ、札幌の夜もかっちゃんの友人(面白い人だった)にスピン系ではない寿司をおごってもらったりして、目一杯楽しみました。

カニづくし
チンギス・ハーン

いやー札幌いいです。
あと現地の人曰く、カニと味噌とバターとコーンとラーメンはそれぞれ別々に食べたほうが美味しいとのことです。そんな気はしてた。



日の丸飛行隊をご存知ですか
北海道には銭湯文化が残っていた
北の夕暮れ

ありがとうございました。


【食のリザルト】
寿司×2
ジンギスカン×2
ラーメン×2

【機材】
こんな感じ
p.s.

人間、行きよりも帰りが重くなる。勉強になりました。

勉強代

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